県立十和田高等学校で「茜染体験」が始まりました

鹿角市十和田毛馬内にある県立十和田高等学校で、地域の伝統文化の理解を深める「茜染体験」が始まりました。

江戸時代盛岡藩の頃には、毛馬内通は、花輪通りと並んで紫根染・茜染が盛んで、朝廷や将軍家の献上品として京都や江戸に送られていました。

江戸時代の紀行家、菅江真澄紫臼には
「毛馬内の産物に、花丸雪、茜染、紫根染がある。」とあり
「臼を搗く女の歌、台の坂は、盆踊りの節を思い出しながら唄うのである。」ということも記されています。
十和田高等学校には毛馬内盆踊り同好会があり、高校生にも人気の高い盆踊りで、台の坂の太鼓に合わせて踊ります。

鹿角紫根染・茜染の歴史を学ぶ一時間目は、パワーポイントを使っての説明。真剣に話を聞く高校生を前に、汗だくの50分があっという間でした。

二時間目の絞りは、下染めを繰り返したシルクハンカチに大枡、小枡、立枠の3種類の模様から好きな絞りを選んでの作業です。
栗山家の絞りは、120回も下染めをするので布が固くなり「泣き絞り」と言われる難儀な工程です。
本染めも長時間かかる作業なので、絞りが解けない大柄の4種類の模様しかありません。

初めての絞りに奮闘する高校生は、汗を拭き拭きの作業です。猛暑日の冷房のない教室でも根をあげませんでした。
2人で協力し合う姿はなんとも可愛らしくほほえましい光景です。
難しい立枠絞りに挑戦した女生徒の笑顔も素敵!
栗山文一郎さんの奥様ケフさんが、一番難しいと話していた大枡を選んで絞り上げた男子たちもお見事(・・||||rパンパンッ)
熱心に黙々と頑張る高校生たちに感心しました。
来週の本染めも楽しみ。

鹿角市の高校にも活動が広がり、参加した研究会会員6名にとってもよい勉強の機会になりました。伝統文化を大切に思う素晴らしい先生に感謝です。