鹿角紫根染・茜染の古代染にはサワフタギの枝葉が下染の灰汁汁(あくじる)に使われます

一雨ごとに秋気が深まって、庭のサワフタギの実は早くも色づき、まるでたくさんの青いアクセサリーをつけているかのようです。
鹿角紫根染・茜染の古代染には、このサワフタギの枝葉が下染の灰汁汁(あくじる)に使われます。
今では山々にサワフタギをあまり見つけることができなくなってしまい、下染には椿の灰汁汁を使うことが多くなりました。
東京練馬の牧野富太郎記念庭園で開催中の牧野富太郎生誕160年記念特別展で展示している紫根染は、サワフタギだけでは足りないので椿の灰汁汁も使い、茜染は椿の灰汁汁のみで120回の下染を行い古代技法で染めたものです。
先人の苦労に思いを寄せ、手間暇を惜しまず染め上げた古代鹿角紫根染と茜染をたくさんの方々に見て頂けたら幸いです。
なお、展示の画像は、記念庭園の許可を頂いております。
新聞記事は、秋田さきがけ8月7日の首都圏発のコーナーで取り上げてくださったものです。