「朝はむらさき 夕べはあかね」と言われたかづの紫と茜
「朝はむらさき 夕べはあかね」と言われたかづの紫と茜。
人間国宝の栗山文次郎さんが染めたかづの茜は、夕焼けの中で燃えるようにその美しさを放つ、そのものです。
ムラサキの里づくりを目指して活動をはじめた平元小学校の子どもたちが、栽培畑の近くでアカネ探しに夢中になっていました。
あるは、あるは~あそこにもここにも・・・
あっという間に、子どもたちの手にはたくさんのアカネの根が。
「染めてみてください。」と、子どもたちからその根を託されましたが、
責任重大です。
自生の鹿角アカネがどんなに貴重かがわかる子どもたちですから。
「2、3年くらいお待ちくださいね。」
と言いたくなる鹿角の茜染技法です。
「待てよ~そう言えば~」
120回の下染めをして5年程寝かせた羽二重が茶箱の中にありましたよ。
なんだか秋が楽しみになってきました。
丸一日かかる難儀な10回の本染作業も、このかわいい子どもたちの笑顔には替えられませんね。
緑豊かな鹿角の自然環境を大事にしながら、のびのびと明るく生きる子どもたちに今日もまたエネルギーをいただきました。