かづの紫 藤の絞り第二弾、縦型タペストリー

新型コロナウィルスの広がりが心配な毎日ですが、一日も早い終息を願っています。みなさまのご健康を祈りながら・・・

かづの紫のタペストリーをようやく染め上げました。
藤の絞り第二弾、縦型タペストリーです。
いつもながらTさんの絞りにぐいぐい惹きつけられてしまいます。

一昨年下染めに取りかかってから本染めまで2年近くもかかったタペストリーです。
下染めを繰り返して太陽の光をいっぱい浴びた布に、昨年絞りを施してもらって茶箱の中で枯らし、やっとの思いで本染め作業に取りかかりました。
鹿角紫根を使って染める本染めは、ことのほか緊張して失敗が許されない工程で、朝5時から夕方遅くまでかかる根気の要る作業です。

前に染めた藤の絞りは赤みのある京紫風で横型ですが、今回染めたタペストリーは縦型で、青みを帯びた江戸紫風に染め上がりました。
江戸紫を代表するのは歌舞伎の助六が巻いている鉢巻きで、男の力強い気っぷの良さを表現しています。
かづの紫「藤絞り」第二弾は、鹿角の恵みが育んだ「粋」とでもいったところでしょうか。紫根染のふるさと鹿角から少しでも元気を届けられたら嬉しく思います。