今年も120回を目指して、古代染の下染めを始めました


今年も120回を目指して、古代染の下染めを始めました。

古代鹿角紫根染・茜染の優美で鮮やかな色合いを醸しだすために欠かせないのがこの下染めです。
30度を越す炎天下での作業は、けっこう大変(;.;)(;.;)
汗だくになって、下染め液に浸しては乾かし、浸しては乾かしの繰り返し。
栗山文一郎さんの飽きもせず、苦にもならずの境地にはなかなか届きません。

かつて、鹿角では下染めにサワフタギの木を焼いた灰の上澄み液が媒染剤として使われていました。
紫根染・茜染の名所として全国に名を知られた鹿角では、たくさんのサワフタギが必要だったでしょう。
江戸時代に盛岡藩では、紫根だけでなくサワフタギも他領へ移出することを禁じています。

史料に、毛馬内の御境かるい沢で、津軽の灰汁焼3人が津軽へ送られ、弘前にて死刑に処せられたことが記されています。
それほどサワフタギが鹿角の染めにとって貴重だったと言うことですが、なんとも恐ろしきことですね。

今では、サワフタギがなかなか手に入らず、下染めには椿の灰汁汁を使うことが多くなりました。
今年の反物は、丹後ちりめん。
濃き紫に染めてみようかな。
お天気が良いことを願っています。