高貴の象徴、憧れの色「紫」は、日本ムラサキの根で染める紫根染

高貴の象徴、憧れの色「紫」は、日本ムラサキの根で染める紫根染(☆。☆)
揉み出し技法による紫根染体験は、2年ぶりの開催です。
遠く東京や茨城、埼玉からのお客様と、地元の素敵な方々をお迎えして9名による彩る街かづの紫根染体験を楽しんで頂きました。
現在、紫草は「幻の花」と呼ばれ絶滅危惧種ですが、昔は全国至る所で見られました。
江戸時代には、殊の外、南部領内から出る紫根が極上品とされ
南部紫と呼ばれていた鹿角の紫根染は、京紫、江戸紫と並び日本三大紫の一つとして珍重されていました。
その鹿角紫根染の体験を待ち望んでいた方々の熱い思いにお応えして
貴重な日本ムラサキの根を揉み出しては染め、揉み出しては染めの紫根染を楽しんで頂くことができました♬♬
鹿角の古代技法による本染めは一日だけの一発勝負です!
みなさん、午前、午後とくたくたになっての染液づくりを頑張って
染め回数も色素が残らないようとことん最後まで・・・
どんなにお疲れになったことか
それでも、楽しそうに手を休めず一生懸命頑張ってくださいました。
シルクの布がみるみる色濃く染まっていくと
「すごい色だね。」
「濃い紫色~」
みなさん感激のご様子♬
やはり、下染を丁寧に繰り返してしっかりと寝かせた布の染まり方は違いますよね。最後に、冷水にさらした紫の布は、しっかりと染まっていて達成感に包まれました♬♬
予想以上に鮮やかで濃い紫色に染め上がり、我ながら感動でした♥
「飽きもせず、苦にもならず120回!!」
栗山文一郎さんが教えてくださった古代技法を未来へと繋げていけるように
彩る街かづの紫根染体験は、下染めの大切さを実感してもらえるように工夫しています。
「見えないところで手を抜くと上手くいかないよ。」
「手で染めるのではなく、心で染めるのだ。」
「紫根を足で踏んだりするなんてとんでもないこと。」
紫根で染める時に、決まって思い出す澤口ハル先生の言葉です。
揉み出しを終えた貴重な紫根は、平泉中尊寺に残る藤原3代の栄華に思いを馳せながら、紫薫枕として活用して頂けるようにお土産にしました。
この度、能代市の樽富さんから古代技法に重宝する大切な杉桶まで頂いて、感激の紫根染体験になりました。
あらためて、たくさんの応援と自然の恵みと先人の方々の知恵に感謝の思いが込み上げてきます❣
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました♥