染め上がった高級絹織物ちりめんの反物


染め上がった高級絹織物ちりめんの反物
来る日も来る日も椿の灰汁汁で繰り返すこと120回下染めの古代鹿角紫根染です。
崇高優美と言われた栗山家の染めは、下染めの手抜きができませんからね。
1年以上寝かして12回の本染め作業を終え、なかなかの鮮やかな染め上がりになりました。
早朝から夜暗くまで15時間かけた本染め作業は、汗だくになっての真剣勝負。日本ムラサキの根っこに色素が無くなるまで、搗いては染め、搗いては染めを繰り返し、一回ごとに風を入れ色を確かめてのハラハラどきどきの時間でした。
一朝一夕に染め上げることができない鹿角の古代技法が生み出す万葉の雅な彩り。栗山家の染めに少しは近づいたでしょうか。