継承逸品―秋田県立博物館収蔵名品展―

秋田県立博物館にて11月1日まで開催されていた
企画展「継承逸品―秋田県立博物館収蔵名品展―」で
栗山文一郎さんが染めた「茜染小桝絞着物」が展示されました。
鹿角に自生する日本アカネの根っこを染料とし染めた茜染は、
華やかな中にも落ち着いた優しい色合いが見る人の心を惹きつけるようです。
鹿角の伝統の絞り模様「小枡」は、奥様のケフさんの手によるものです。
120回以上の下染めを繰り返した布は固くなって、絞りを施すときには
針が通りにくく難儀な手仕事で「泣き絞りですよ。」と話しておられました。
昨年、下染めを120回繰り返した紬の反物の絞りも、一針、一針の作業でとても大変そうです。
鹿角に自生する日本アカネで染め上げるのも間近です。
夕方の光の中で燃えるように美しく輝くと言われたかづの茜に出会えるでしょうか。
日本アカネにたくさんの種がつきました。
また鹿角の地に自然の恵みを届けてくれることでしょう。