1月の染色研究は日本ムラサキによる紫根染です

1月の染色研究は日本ムラサキによる紫根染です。
鹿角紫根染の古代技法は、ムラサキの根を臼で搗いては染め、搗いては染めの工程を繰り返し、温度を確かめながら一日で一気に染め上げます。
朝早くから夕方遅くまでの根気根気の手仕事です。
同じ鹿角紫根で染めても同じように染まらず、染め手によって微妙に色合いが違うのもなかなかに面白いです。
媒染剤がサワフタギと椿でも染め色に違いがあり、下染め回数によっても色の深みが違って、見えないところでの一手間、二手間の大事さがわかります。
時間が経つにつれて鮮やかさを増すと言われる鹿角の紫根染は、一朝一夕には染め上がりません。
緊張の本染め後の絞りを解く時間がこれまたわくわくドキドキです。
鮮やかな紫色の中に白い模様が見えはじめると、疲れも吹き飛んでしまいます。
窓から見える家々には明かりが灯り、もう真っ暗。
素敵な仲間との充実した時間に感謝しながら、下染めの大切さをかみしめ家路に向かいました。